
以前、コチラの記事で「良い人間になんてならなくても良い」という話をしたのですが、
「良い人間」というのはつまり「他者に何らかの価値を与えることのできる人間(他者にとってメリットのある人間)」です。
しかしながら、やはり「良い人間」というものになるべきだと思うのです。
別にしなくても良いとは思いますが、した方が良い。ということです。
それはなぜかというと、「与えないこと」より「与えること」のメリットが多いからです。
与えることの喜び

例えば、電車でおばあちゃんに席を譲って「ありがとう」と言われたら、
余程の性格がねじ曲がっていたり、サイコパスでない限り嬉しいですよね。「黙れ、クソババア。」とは思わないはずです。
多くの人は、自己肯定感や自己効力感に包まれると思います。
もし、「ありがとう」と言われなくてそっけない態度をされたとしても「席を譲る」という事実によって同じように「自分は席を譲ってやったぞ」という嬉しい気持ちになるはずです。
「与える」というのは「ありがとう」という言葉のように「喜び」として自分に返ってくるだけでなく、返ってこなくても自分自身が嬉しくなるというデメリットが無い行為なんですよ。
じゃあ、もっとそういうことを増やした方が人生楽しいじゃねえの。というのが僕の考えです。
与えないと帰ってこない

人間関係において「与えること」は非常に重要です。
なぜ、重要なのか。というのは考えればすぐにわかります。
例えば、誰かと会った時に心地よく話せたり、気分が良くなったり、思いやりを持って接したいと思えるような人はどのような人でしょうか。
大多数の人は明るく笑顔で、話し上手で、聞き上手で、思いやりがある人というような人だと思うんですよ。つまり、『コミュ力のある人』です。
暗くて無表情で、自分の話をぶった切って自慢をしてきたり、すぐに利用してくる人と接したいとは思わないじゃ無いですか。
そういう意味では「コミュニケーション能力」というのは「思いやり」であり、「与える力」です。
そして、そういういわゆるコミュ力のある愛想の良い人と関わっていたら愛想よく接したくなりませんか。
つまり、相手に与えられることによって自分も返そうと思うわけです。
そういう相互関係を生み出すためにはどちらかが「与える」ことをしないといけません。
だからこそ、まずは自分からGIVEの精神を持って与えるべきなのです。お互いが「無表情」だと何も生まれません。
「愛想が悪い奴」が絡んできたら愛想良く絡もうとは思わないし、
「愛想が良い奴」が絡んできたら愛想良く絡もうと思ってしまう。
総じて、まずは自分から「他者にとっての喜び(メリット)」を与えないと良い結果は返ってこないんだよ。
— not (@minimalman10) 2019年5月21日
「GIVE」の種類

人間関係における「GIVE」といってもこのようにいくつか種類があると考えています。
これらを意識することで「与える力」というのは最大化します。
- コミュニケーション能力
- 自己開示
- 思いやりのある行動
1.コミュニケーション能力
まず一つ目は先ほど説明した通り「コミュニケーション能力」です。
一概にコミュニケーション能力といっても細かく分類できますが、
「話す力」「聴く力」「表情」「質問力」「配慮」などなどたくさんあります。
自分から見て一緒にいて楽しい人というのはこれらの能力が高くて、良好な人間関係を築くのに長けています。日頃から、「コミュ力の高い人」を観察してみると面白いですよ。
やはり、社会で生きる以上「人と関わること」は避けては通れないのでコミュ力を磨いておくと良好な人間関係を築きやすいですし、自分も楽しくて相手も楽しいコミュニケーションが常にある方が楽しいじゃないですか。
「人間の悩みは全て対人関係である」とアドラーも言っていますし。
もしかしたら、コミュニケーションが苦手。という人もいるかもしれませんが、ある程度までなら勉強すればなんとかなるものです。
2.自己開示
次は「自己開示」です。
自己開示をしない人というのは非常に『怖い』です。俗に言う「何考えてるのかわからない人」です。
これに無表情を付け足すと何も考えていないのに「怒っている」と捉えられますのでお気をつけて。
僕もあまり自己開示をしなかったり、感情を外に出さないタイプなのであるあるですが。。
自分の意見を表明したり、率直な感情を外に出したり、自分はどういう人間なのか。ということを相手に伝える。というのは「GIVE」の一種です。
これをしないと共通の趣味や話題で盛り上がることもできませんし、「怒り狂っている」よりも「何を考えているかわからない」方が相手にとっては不安で不快です。
怒っていたら対処の方法がいくつかありますが、何を考えているかわからないのでどう対処するのが正解かがわかりません。
これも、自分に置き換えてみてください。自分の関わってきた人の中で感情を表に出さずに、あまり喋らない人はいませんでしたか。質問しても、一言二言しか返ってこない人はいませんでしたか。こういう人は非常にやりにくかったと思います。
お前は結局。何者で。誰なんだ。ということになってしまいます。
自己開示がめんどくさい。という気持ちは凄くわかりますが、これも「与える」という点では非常に大切なことです。
3.思いやりのある行動
最後は「思いやりのある行動」です。
もしかしたら「コミュニケーション能力」も「自己開示」も思いやりのある行動の一部なのかもしれませんが。。
やはり「他者に何らかの価値を与える」という「与える」ということの根本がこの「思いやりのある行動」です。
相手が喜んでくれる行動を取ったり、困っている時に助けてあげたりする事で、自分にもその行動が帰ってくるかもしれません。
冒頭でも書きましたが、「思いやりのある行動」それ自体がメリットのある事なので、ガンガン誰かに席を譲ってください。
以前、コチラの記事でも書きましたが、僕たちは「与える者(GIVER)」になるべきなのです。
「GIVER」同士の「思いやりの相互関係」が良好な人間関係を築くための近道です。
最後に
まあ、そうは言っても誰しもが簡単にできることでは無いとは思っています。
「恥ずかしい」や「プライド」が先行してしまって結局は行動に移せないということはあると思います。
ですが、「やれない」と「やろうとしない」は違います。
もし、行動に移せなくても「今どういう行動をとれば相手は喜んでくれるのか」ということを考えておくことが大事です。
そのうち、行動に移せるようになります。という風には言い切ることはしませんが、前に進んでいるとは思うのでそれが大事だろうと思いますよ。
あとは「勇気」だけです。
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