コチラの記事で意志力について説明し、その中で意志力をうまくコントロールしていかないといけないというお話をしました。
しかし、その中でも特に大事な「意志力の節約」には大きな敵がいくつかあるので、
それらをうまく回避し、意志力を維持していかなければいけません。
もし、順調に意志力を維持し、望むことができていたとしても、これらの意志力の敵のせいで一気に枯渇し、何もする気が起きない状態に陥ってしまう可能性があるのです。
今回はその『意志力の敵』について詳しく見ていきましょう。
最大の敵はストレス
『意志力の最大の敵』はストレスです。ストレスにより一気に意志力は低下します。
しかし、ストレスにも色々あるので、一概に悪いストレスばかりではありません。
避けなければいけないのは、特に「不安」「恐怖」を感じるといった、いわゆる『悪いストレス』です。
ストレスによる意志力低下の例
例えば、やるべきことを後回しにし、それをやるときまでその「やらなければならない」と言うストレスを抱え続けたり、
自分がサボったり、誘惑に負けてしまうと、すぐに自分自身を責めてしまったりしたことはありませんか?
しかし、もう一度言いますが、ストレスにより一気に意志力は低下してしまうのです。
なので、このように先送りしてしまっても、『悪いストレス』を抱えないようにしていかなければいけません。
こういう事例を見ると、相手を動かすために怒るというような、
例えば親が「勉強をしなさい!!」とカミナリを落としたところで、それが逆効果であることがわかります。
親 「勉強をやりなさい!」
自分「今やろうと思ってたのに!」
というお決まりの会話も、ストレスのせいで意志力が枯渇するという点で言えば正しい現象なのかもしれません。
慢性的な睡眠不足
現代では『睡眠負債』という言葉もあるように、睡眠の重要性が見直されてきています。
もちろん意志力低下の原因には「睡眠不足」も含まれています。
もはや六時間未満の睡眠では脳が酩酊状態、つまりアルコールが回って脳が酔っている状態になってしまっているのです。
意志力を司る脳がそんな状態では本来の意志力を発揮できるわけがありません。
詳しく説明するとこうなります。
睡眠不足の状態では体や脳の主要なエネルギー源であるグルコースを使用することができません。
疲れていると、血液中のグルコースが細胞になかなか吸収されないのです。その為細胞がエネルギー不足となり、疲労を感じます。体や脳がエネルギーを欲しがる為、甘いものやコーヒーが飲みたくなります。
でも、糖分やコーヒーでいくらエネルギーを補給しても、それを効率よく使うことができません。
これは自己コントロールにとっては困った状態です。
出典 スタンフォードの自分を変える教室
グルコーススパイクと低血糖状態
意志力を低下させないためには食事も重要なウエイトを締めてきます。
そのためにまず必要なのが低血糖状態にしないということです。わかりやすく言うと、お腹をすかせないと言うことです。
低血糖の状態でいると、脳にエネルギーが行き渡らずうまく意志力をコントロールすることができないのです。
ならば、一日中血糖値を上げるために食べ続ければいいのかと言われるとそうではありません。
血糖値はあげすぎると、30分後ぐらいに一気に血糖値が急降下する『グルコーススパイク』という現象が起きてしまいます。

血糖値を下げてもいけないし、上げすぎてもすぐに下がってしまいます。
では、どうすれば良いのでしょうか?
一食の量を減らして回数を多くする
まず、一日の中で血糖値を下げないように食事をする方法は、
一食の量を減らして、1日5食や6食にして食事の回数を多くするといくことです。
食事を一気に摂取してしまうと、グルコーススパイクの原因となってしまうので、
一回の食事量を抑えて、血糖値を下げすぎないように小まめな間食を挟んでいくことが血糖値対策として有効です。
低GI食品の摂取
また、間食というと「お菓子」や「おやつ」というイメージがありますよね。
しかし、オススメするのは甘いものやジャンクフードではありません。
「低GI食品」です。
「GI」とは聞きなれない方もいるかもしれないですが、「GI(グリセミック・インデックス)・・・食後血糖値の上昇度を表す指標」のことです。
つまり、低GI食品とは血糖値の上昇率が低い値の食べ物のことです。
血糖値を急上昇させることによる『グルコーススパイク』は「高GI食品」である「糖質」「甘いもの」によって引き起こされるので、
低GI食品を摂取することは「意志力」にも「健康」にも良いのです。
こちらは大まかなGIの指標の食品一覧です。
出典 チラコイドdeダイエット
この一覧を見て見ると、なぜ野菜や果物ヨーグルト、玄米などの健康的な食生活が推奨されているのかが良くわかります。
最強の間食
この中でも、僕が最もお勧めしたいのがナッツ類です。
なぜ、ナッツ類かといいますと、ナッツ類には脳のパフォーマンスを上げる力を秘めた『オメガ3脂肪酸』というものが多く含まれているからです。
脳の機能も上げ、低血糖も防げ、また、手軽にコンビニなどで入手できるという点でまさに最強の間食なのです。
まずは意志力のコントロールをしよう
一度、こちらの記事で、やりたくても結局やらないことや簡単に逃げてしまうことは本当の意味で自分が情熱を傾けることができるものではないのではないか。そんなことからはどんどん逃げていいということをお話ししました。
しかしながら、そのやりたいことを『やらない』のではなく、意志力や環境のせいで『やれない』のだとするとどうでしょう。
自分はそれをやりたいと思っているが、意志力が枯渇してしまっていてできず、やる気も出ないだけなのに、
上記で言ったように、気持ちが入らないのは、それは本当にやりたいことではないし、情熱を傾けられることではないという風に決めつけてしまうのは自分の可能性を狭めてしまうだけです。
また、そのような状態ではいつまで立ってもやる気は起きず、情熱を傾けられることも出てこないでしょう。
人間は意志力があればどうとでもなれる。
しかし、やる気や情熱があっても「やらない」というのは、
もしかしたら意志力が低下するような暮らしをしていて、「やれない」のかもしれない。好きなのに、情熱があるのに、やらないから好きではないのだ。という結論はあまりに悲しい。
— not@内向型ミニマリスト (@minimalman10) 2018年5月11日

やる気がない・気持ちが入らないからもうやめよう・・・・
となる前に、まずは意志力を支配し、自分をコントロールできるようになってから様々なことに挑戦していくほうが良いと思います。
お昼ご飯いっぱい食べたら眠くなったり、体が怠くなったという現象です。