「好きなことをして生きていく」というのが流行している昨今ですが、僕は少し違和感があります。
それはなぜかと言いますと、それぞれの「好きなこと」という定義が非常に曖昧であるからです。
今回はその『好きなこと』について深掘りして考えていきたいと思います。
「好きなこと」と「楽なこと」
最近僕がよく目にするのが、『好きなこと』を『楽なこと』と混同している人です。
「好きなことを仕事にして生きていこう」と言っている人が目の前の困難にぶち当たった時に、
「こんなに苦しいことなんて自分の好きなことではない」と考えてしまうのです。
『好き』とは『楽』なこともありますが『苦』も含まれてこその『好き』です。
つまり、「好きなこと」は必ずしも「楽なこと」とは言えないのです。
楽を求めた先にあるもの
楽を求めた先には、一日中寝て過ごしたり、極論、動かなかったり、寝るというのが究極の楽です。
そこには『苦』はなく、ただ『楽』が先行しているだけです。
『楽』が先行していると、「より楽な仕事」「より簡単に稼げる仕事」を探してしまうことになりますが、
それは本当に「好きなことを仕事にする」と言えるでしょうか。
もしかしたら、あなたの『好きなこと』で生きていきたいというのは、『楽』して生きていたいだけではないのかもう少し考えてみてください。
好きなことを仕事にするという厳しさ
なので、好きなことで生きていくというのはそれ相応の覚悟もいったりします。
正直、好きなことを仕事にして生きていくというのは厳しいことです。
なぜなら、あなたの好きなことが仕事になるとは限りませんし、好きなことが社会的に需要のないことかもしれないからです。
楽なことを仕事にすることは悪いことではない
ちなみに楽して生きるということはまだまだ世間一般の中では悪いことだと思われがちですが、
もちろん、別に楽して生きることは悪いことではないと思いますよ。あなたがそれでいいならそれでいいと思います。
しかし、『好き』と『楽』を混同してしまい、

となってしまって焦燥感で辛くなってしまってはいけないので、
「好きなことを仕事にしたい」のか「楽な仕事をしたいのか」ということを言語化してハッキリしておくことは重要です。
ハッキリしておく事で、自分のやるべき選択肢が明確になり、自分がどういう風に生きていくかということの指針になるからです。
好きなことを仕事にしている宮崎駿
こんなことを思いついたのは、自分自身が『好きなこと』という明確な意味がわからなかったということもあります。
一体、『楽』ができるのが『好きなこと』なのか、『好きなこと』とは『苦』が排除されたものなのかがわかりませんでした。
しかし、ある時、こんなTweetを見ました。
この感情は人類共通なのかと少し安心する pic.twitter.com/KBjtqDZMon
— イズムさん(平泉康児) (@hiraizm) 2018年5月8日
これをみた時、

と思いました。
こんな、大御所でも、トップレベルでも、めんどくさいものはめんどくさいんですし、苦しいときは苦しいんですよね。
でも、やっぱり好きだからやってるんですよね。楽も苦も引っくるめて「好き」なんですよ。
別に「好きなことを仕事にしなければいけない」ということはないことは頭に残しつつ、
いかに「好きなことで生きていけるか」ということを考えていくと良いと思われます。。